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第15回 治療院の経営分析

今回は治療院の経営分析について話をします。経営分析という言葉は聞かれたことがあるかと思いますが、ここでは治療院の会計データをもとにこれを比較分析してみましょう。

売上経費率


先ず、売上に対して経費がどれくらいの割合なのかをあらわすのが売上経費率です。弊事務所では治療院を100件以上みているので、平均的な治療院、売上の大きい治療院、分院複数ある治療院の事例(生データの公表は問題がありますので金額は適当に変えてあります)をもとに説明します。表の①平均的な治療院は、事業主の院長が一人、受付にパートが一人。売上のほとんどは保険治療です。金額は月次の平均的な金額です。売上に対して、給与は8.3%、家賃は9.3%、その他経費が5.8%、経費合計では23.4%、売上から経費を差し引いた営業利益は76.6%、専従者給与は21.5%、事業主所得が55.1%。この数値からわかるのは、治療院は仕入れのないビジネスなので営業利益率が大変高いということです。

次に表の②売上の大きい治療院は、治療を行う従業員が数名います。売上のうち保険治療分は78.8%、自費治療分が21.2%。積極的に自費治療を行っていることがわかります。給与は14.9%、家賃は5.8%、その他経費は5.5%、経費合計では26.3%、売上から経費を差し引いた営業利益は73.7%、専従者給与は8.8%、事業主所得が65%。この数値からわかるのは、人を採用し売上が大きくなっても、一人でやっている平均的な治療院と経費率があまりかわらないということです。経費合計でみると、一人でやっている平均的な治療院の経費率は23.4%、売上の大きい治療院の経費率は26.3%。ひとつの治療院で売上が増えると事業主の利益が大きく増えることがよくわかります。

表の③分院複数ある治療院は、治療院が6店舗、従業員が数十名います。給与は52.9%、家賃は4.2%、その他経費は23.5%、経費合計では80.6%、売上から経費を差し引いた営業利益は19.4%。表の①平均的な治療院、②売上の大きい治療院と比べると経費率が飛びぬけて高くなっているのがわかります。なかでも経費の中で給与が大きな割合を占めています。これは、分院長にそれなりの給与を支払わなければならなくなり、間接業務が増えるので事務員が必要になりその給与もふえたことによります。このため営業利益率も大きく落ち込んでいます。 ここからわかるのは、分院展開により売上を増やすより、一院での売上を増やす方が利益率が高いということです。そこで私は先ず、自分の治療院の売上を増やすことを分院展開よりも優先するようにアドバイスをしています。住宅街で始めた小さな治療院であれば、より駅に近くて広いところに引っ越すことを常に考えておくべきだと思います。そして地域一番店として地元の住民に認知されるようになれば、これからの同業他社の出店も怖くはありません。

売上月次比較


月次の売上高を比較することで、季節的な変動や、今後の動向を読むことができます。先ず、過去3年間の月次売上高を時系列に並べてみます。これを季節的にみると、治療院の場合は一般的に冬、夏に客数が減る傾向にあり、春、秋に増える傾向にあります。このような場合は、例えば夏向け、冬向けの保険外の自費治療をサービスメニューに入れてはどうかと考えてみます。次に前月、前年同月と比較してみます。売上高の増減理由を調査します。売上高は客数×単価になります。保険治療のみですと客単価はあまり変わりがありませんので客数の増減がそのまま売上の増減になります。保険制度の改正により保険売上が影響受けることもあります。自賠責売上は金額が大きいので月次の売上を大きく増減させます。売上がアップしていればいいのですが、売上の減少傾向が続いている場合はその原因と対策を検討しなければなりません。このように売上の増減をみることが、今後の対策を早めに検討する引き金になります。
(全文2000文から、冒頭のみ抜粋表示)

冒頭以降の主な内容

店舗別採算の把握

労働分配率

損益分岐点売上
 

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